トークセッション商品開発

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クロスステーションだからこそ実現できた。
世間を賑わせた商品の開発秘話に迫る。

常識を超えたスゴいおにぎり『スゴおに』や、
実在する人気駅弁をおにぎりにした『駅弁風おにぎり』、
有名店の味を気軽に楽しめる『コクと旨味の一風堂とんこつラーメンスープ』など、
ニュース番組で取り上げられ、各種SNSで大きく話題を集めた商品はどのように生まれたのか。
開発者の3名にお話を伺ってみました。
クロスステーションならではの商品企画やその裏話まで、
どこにも公開していない開発秘話は必見です!

K.O.さん、N.K.さん、S.M.さん

  • ウォータービジネスカンパニー

    K.O.

    2018年中途入社

    商品部 商品製造ユニット

    これまでに食品メーカーでの営業及びマーケティング職、広告代理店でのマーケティング職を経験。ウォータービジネスカンパニーに入社後は、『信州そば茶シリーズ』や『贅沢バニラミルク』といったヒット商品のブランドマネージャーを担当しつつ、新商品開発に取り組む。2021年10月に発売し、SNSで話題を集めた『コクと旨味の一風堂とんこつラーメンスープ』の生みの親。

  • フーズカンパニー

    N.K.

    2016年新卒入社

    商品戦略部 企画・商品開発グループ

    入社後1年半の研修期間では、新幹線の車内販売、事業所給食、外食店舗、食品製造工場での勤務を経験。その後、『駅弁屋 祭』に本配属となり、店舗運営に携わる。2019年11月に、企画・商品開発グループに異動し、リテールカンパニーが企画するプライベートブランドの製造段階における企画開発を手掛けている。『スゴおに』シリーズでは数々のヒット商品を手掛けた。

  • リテールカンパニー

    S.M.

    2004年中途入社

    商品戦略部 デイリー食品ユニット 副課長

    契約社員としてのNewDays店舗管理経験を経て中途入社。NewDaysのマネージャー(店長)職、エリアマネージャー(スーパーバイザー)職を経て、商品戦略部に異動。NewDaysの食料品バイヤーを担い、プライベートブランドの開発や販促活動にも携わっている。これまでに、『ワンハンド トルティーヤシリーズ』『こだわり黄金シリーズ おにぎり』『スゴおに』『駅弁風おにぎり』などの人気商品を企画してきた。

こんな世の中だから、お客さまを楽しませたい。
それが『スゴおに』であり、『駅弁風おにぎり』でした。

2021年6月に発売されてから、コンビニおにぎりの常識を覆したと世間を賑わせている『スゴおに』は、どのようにして生まれたのですか?

S.M.

企画を考えたのは2021年2月くらいでした。コロナ禍のこともあり、世の中全体が自粛ムードで暗い雰囲気だったこともありましたので、毎日NewDaysを利用していただくお客さまに、ちょっと異次元なおにぎりを発売することで話題性を出して単純に楽しんでもらいたいというのがありました。会社や家庭に持っていって話題にしてもらい、新規来店も狙えればなあと。

美味しさの追求と同時にSNS映えも考慮して、見た目のインパクトを重視。買い物に来たお客さまに、おにぎりの棚を見て「すごいなぁ」と言ってもらえることを目指しました。単純に、このおにぎりで楽しんでもらえればと。

N.K.

フーズカンパニーで、企画やアイデアを実際に販売する商品として製造できるのかを検討するのですが、最初にお話を聞いたときは驚きました(笑)。おにぎりの具のボリュームが凄いうえに、その具を全部見えるようにするというこれまでに見たことのないおにぎりでしたので、作れるかどうか不安が大きかったのが本音です。おにぎりの単価や形態、包装などが制限なく自由だったこともあり、前例のないおにぎりを追求していく面白さを味わいながらも、そんなおにぎりを大量生産できるのかという難しさを同時に体感する日々でした。試行錯誤の結果、お弁当を作る工場に『スゴおに』用の製造ラインを新しく1本設けて、人の手で梱包することで製造を実現できました。

『スゴおに』は多種類発売されていますが、商品化しなかったアイデアもたくさんあるのですか?

N.K.

見た目や味だけでなく開発面や利益面を考慮し、商品としてできるものはカタチにして、試食会で役員にプレゼンしています。当然これまでには数々のボツ案がありました。いっぱいありすぎて、覚えていないくらいです(笑)。

S.M.

商品化に関しては、美味しいものを発売するのは当たり前で、大手チェーンではない私たちだからできることを、まずは考えています。大手ではできない無茶をできるのが、当社の強みです。

N.K.

12月に発売される『粉もんバーガーおにぎり』も、絶対に大手コンビニエンスストアだったら実現できない斬新な商品です。お祭りの屋台で売られているものをカロリー度外視で、全部おにぎりに詰めました。

S.M.

まだまだ自粛ムードの世の中だからこそ、屋台などの楽しい雰囲気をおにぎりに出せればな、と企画しました。同じくヒット商品となった『駅弁風おにぎり』も、コロナ禍で旅行に行く機会が減ってしまった人や、駅弁を食べる習慣がなかった若い方々に食べてもらいたいという想いがありました。もちろんNewDaysを日常使いしている人にも、駅弁風おにぎりで気分を変えてもらえれば嬉しいなと。基本スタンスは、おにぎりでお客さまを元気づけたい、楽しませたいんです。その考えはコロナ禍だったからこそ、生まれたアイデアなのかもしれませんね。

  • スゴおに

    『スゴおに』とは…

    NewDaysで販売されている、“1つでお腹いっぱいになる、見た目も楽しいボリューム感あふれるおにぎり”や、“たっぷりの具材をギリギリまで乗せ、味はもちろん、具の見せ方にもこだわったおにぎり”。「ボリュームがおにスゴい!」「具がおにスゴい!」とSNSやメディアで取り上げられている。

  • 駅弁風おにぎり

    『駅弁風おにぎり』とは…

    実在の駅弁をイメージしたおにぎり。『牛肉どまん中風おにぎり』『ひっぱりだこ飯風おにぎり』『チキン弁当風おにぎり』など、それぞれのモチーフとなった各駅弁の販売会社から監修を受けて開発された。

大手メーカーでは仕掛けられない、クロスステーションらしい面白い商品を。

商品でお客さまを元気づけたい、楽しませたいというのは、ウォータービジネスカンパニーが開発する飲料でも同じですか?

K.O.

当社の自動販売機では、大手飲料メーカーさんの商品と弊社オリジナル商品ブランド「acure made」を販売しているのですが、似たような商品を作る必要は無いと考えています。「今までなかったよね」「これは面白いね」と思われるような商品開発を心掛けています。

『コクと旨味の一風堂とんこつラーメンスープ』も、他社には無い面白い商品ですね。
誕生したきっかけはどんなところにあったのですか?

K.O.

2018年に『気仙沼産ふかひれ使用 ふかひれスープ』を発売した際に、SNSで「飲んだ後に、締めのラーメン代わりにいいよね」といったコメントをいくつかいただいていて、そういったニーズもあるんだなと思ったのがきっかけです。アキュアの自販機で取り扱っていたみそ汁の缶飲料が夜遅い時間になる方が売れるというデータが出ていたので、「じゃあ、ラーメン代わりじゃなくて、ラーメンそのものを作ってしまおう」と開発に着手しました。

  • 『コクと旨味の一風堂とんこつラーメンスープ』とは…

    ラーメン専門店一風堂さんが監修したとんこつラーメンの缶スープ。とんこつの旨味たっぷりに仕上げたスープが自動販売機で購入でき、手軽に味わえる。濃厚でコクのある味わいが評判の人気商品。

一風堂さんとコラボしようと思ったのは、どんな理由なんですか?

K.O.

ラーメンには醤油・塩・みそなど様々な味がありますが、飲料にするなら何味がいいかなと考えていて、とんこつが一番ラーメンっぽいかなとたどり着きました。とんこつ味の缶スープはほんとど目にしないですし、インパクトもあるかなと思ったのです。ただ、お客さま視点になったときに、ラーメンスープの飲料を買うのは大きな冒険で勇気がいるんではないかと考えました。そこで、「とんこつラーメンと言えば一風堂さん」ということで、監修をお願いしました。

N.K.

一風堂さんとは、フーズカンパニーが運営する『TOKYO豚骨BASE MADE by博多一風堂』や、NewDaysで発売している『一風堂監修 赤丸風おにぎり』で長年お付き合いがあるのですが、とんこつ味の缶スープには、相当驚かれたのではないですか?

K.O.

実は、一風堂さんの方でも「スープだけ飲みたい!」というお客さまもいらっしゃったようで、缶飲料として発売すれば、ヒットするんじゃないかと、とても前向きなお返事をいただけました。エキナカという新しいお客さまとの接点で、一風堂の商品に触れて欲しいという想いもあったようです。

S.M.

企画構想から販売までに、どのくらいかかったのですか?あの味を再現するのに、相当苦労されたんじゃないですか?

K.O.

企画構想から発売までに2年以上はかかっています。味の方も、一風堂さんのスープの世界観を壊さずに、あくまで缶飲料として美味しく飲んでもらうために、味の濃さなどのバランスの取り方が一番難しかったです。麺や具材が入っていなくても満足してもらえるように、油の量や塩分濃度などを細かく調整して、バランスの良い味に仕上げるのに数ヶ月間かけました。あと、特にこだわったのは、缶のデザイン。自動販売機の商品は、手に取って見られないし、じっくり見ることが出来ない商品なので、見た目の印象が全て。一瞬のうちに選んでいただかないといけないところで、一番頭を使いました。

S.M.

NewDaysで発売するおにぎりも同じです。買ってもらうためのデザインにしないと、話にもならない。おにぎりの具が分かるようにすることと、品名をしっかり見せる、『スゴおに』のキャラクターを作ってインパクトを残す、など。高級系のおにぎりだとお米にこだわりがあるので、どんなお米の銘柄を使用しているのかが目立つように。デザインのシズル感や字体にもこだわっています。

K.O.

たくさんの商品群の中から、わずか数秒で選んでもらえるように、商品情報を瞬時に簡潔に伝えて、いかにインパクトを残すかですね。売れるかどうかは、パッケージが最も重要だと言ってもいいかもしれません。

クロスステーションだからできるコラボレーション。
これから実現したいことは?

『コクと旨味の一風堂とんこつラーメンスープ』とフーズカンパニーが運営する『TOKYO豚骨BASE MADE by博多一風堂』で、コラボ企画も生まれているんですね。

K.O.

一風堂さんとのコラボ効果を最大化したいと考えて、フーズカンパニーが運営する店舗でご飲食されたお客さま先着5000名様に、『コクと旨味の一風堂とんこつラーメンスープ』の無料クーポンをプレゼントするという企画です。店舗でプレゼントするのではなく、アプリをダウンロードしていただき、acureのイノベーション自動販売機で利用・交換していただくキャンペーンになります。店舗と自動販売機のコラボによって相乗効果が出ることを期待しています。
3社が集まったことですし、これから少しブレストでもしましょうか。

N.K.

いつか実現してみたいコラボという観点では、NewDaysで発売している『一風堂監修 赤丸風おにぎり』と一風堂さんのスープを自動販売機で一緒に販売できたら面白いんだろうなあと考えていました。消費期限の問題があるので、実現に向けて解決すべき課題が山積みかもしれませんが、他社メーカーにはできないことなので、実現できたら当社ならではの強みになると思います。

K.O.

現在テスト的に食品販売の自動販売機を始めています。まだ数台ですけど、今後そういう事をやって行こうという企画自体はあります。おにぎりと合わせて飲むスープとか、アイデアの幅が広がっていきますね。

S.M.

エキナカを盛り上げるという観点では、普段駅員だけが利用できる社員食堂の裏メニューみたいなおにぎりを発売したら面白そうだなあと思っています。

N.K.

ウォータービジネスカンパニーの開発するスープともコラボして、それを自動販売機などで発売できたら、時間がない忙しいビジネスマンにはきっとヒットするんだろうなあと思います。
また、2022年10月は鉄道開業150周年というメモリアルイヤーなので、クロスステーション全社で何か仕掛けられたら面白いですね。

S.M.

クロスステーションの商品開発の強みは、大手メーカーと異なり「小回りが利く」という点。来年は記念イヤーですし、世の中になかったような斬新な企画をカタチにしていきたいですね。

この後も、3人で新しい企画のブレストが長時間続いたとか…。
今回のトークセッションを通して、大手メーカーでは実現できないような商品企画と、その開発の裏話を楽しんでいただけましたでしょうか。

今後クロスステーションだからこそできる、各カンパニー間のコラボレーションは増えていくことでしょう。
その一員に、あなたも入っていただけたら嬉しいです!

(2021年12月 取材当時の内容になります)